2007年9月18日

まとめ

旅の初日から順番に見るといい感じ。

移動マップ


より大きな地図で テスリン/ユーコン カヌーツーリング2007 を表示

持ち物リスト
    • 店員さんに大きめの方が荷物も入れられていいと勧められたが、やっぱり重かった。それに匂いでクマが寄ってこないように、極力テント内に荷物は入れてはいけない(知らなかった)。1人用にしとけばよかった。
  • テントマット(モンベル)
    • 必須。これがないとテントがびしょびしょになる
  • ダッフルバッグ(グレゴリー アルパカ 90L)
    • カヌーにそのまま積めるように防水タイプを購入した。が、結局Kanoe Peopleに預けたので意味なかった。でも背負い心地最高で気に入ってる。
    • これ以上大きいものだと重くて背負えないと店員さんに言われた。
  • 防水バッグ(モンベル ドライパック)
    • ダッフルバッグに荷物が入りきらず、バイク用の防水バッグ(ドライパック)を1つ持っていった。カヌーにも積み込んだ。
  • 防水バッグ(モンベル 120L)
    • 防水バッグは必需品。ミニギターを入れるために一番大きなバッグを持って行った。何でも放り込めて便利。
    • カヌーに積む荷物は全て防水バッグの中にいれる必要がある。余裕を持っていくとよい。
  • シュラフ
    • 3年ぐらい前に買ったモンベルの一番いいタイプ。
  • シュラフカバー
    • 防水タイプ。ファスナー付きだと温度調整ができてよい。
  • マット(モンベル)
    • 枕もセットで
  • 食器類(チタン製コッヘル、マグカップ、スプーン/フォーク、箸)
  • デジカメ
    • 乾電池駆動のタイプ。オキシライド電池を使ったら、2週間の旅行で1回交換するだけで済んだ
  • 使い捨てカメラ
    • デジカメのバックアップ用。今回はガイドの人に預けてバシャバシャ撮ってもらった。でも、デジカメの方が断然きれいだった
  • LEDヘッドライト
    • これがないと夜、食事もできないしトイレにも行けない
  • ゴアウェア上下(ノースフェース)
    • フリースをインナーに取り付けられるタイプ
  • フリース
  • インナー(モンベル)
    • シャツとタイツを2セット。天気のよい日に2回だけ洗濯した
    • シャツはファスナー付きだと温度調整できて便利
  • ソックス
    • 9月は寒いのでかなり厚めのものがいい
  • 長靴(Columbia)
    • カヌーに乗っている間はずっと履きっぱなし。厚めのソックスを履いても窮屈でないものを
  • メガネストラップ
    • これがないと不安。初めは違和感があったがすぐに慣れる
  • ジップロック
    • 食べ物入れたりデジカメ入れたり大活躍。多めに持って行くと安心
お世話になった旅行代理店

2007年9月17日

2007/09/17(月)帰国

帰りの飛行機で隣の席に座ったのはカナダのビジネスマン。工場向けのITシステムを開発しているそうで日本支社に出張に行くとのこと。

どうも体調がすぐれずにお酒があまり飲めない。仕方なくおとなしく眠ることに。

無事に成田に到着。北海道に帰る齋藤さんとはここでお別れ。今日まで安心して旅を楽しめたのは、すべて齋藤さんのおかげです。どうもありがとうございました。

リムジンバスで新宿に向かう。渋滞に巻き込まれることがあるし、電車で帰る方が早いのだが、何となくバスで東京に戻るのが好き。景色がだんだんと都会へと変わっていくのが分かるし、途中、首都高から東京タワーを間近に見られるし。バスを降りた後、タクシーに乗り換えるのも楽だしな。

ほぼ2週間ぶりに自宅に戻る。現実世界に戻ってきたんだなと実感する。早速明日から仕事だ。今回はあえて翌日から仕事をするようにした。その方がユーコンの世界と現実世界とのギャップがはっきりするし、そのギャップを楽しめるかな、と思ったから。

今回、勢いに任せて旅行してみたが、本当に参加してよかった。ユーコンは本当にすばらしいところだった。そして何より今回の旅は人に恵まれていた。相方の齋藤さん、ガイドの真下さん、現地でお世話になった熊谷さん、ツアーの内容を丁寧にご説明して頂いたWILD NAVIの宮田さん。

どうもありがとうございました。

2007年9月16日

2007/09/16(日)さようならユーコン

寝ている途中、頭痛がして目が覚める。ひょっとしてカゼでもひいたのか?

再び寝ようとするが齋藤さんのいびきがすごくてなかなか眠りにつけず。頭の位置を変えたり枕で耳を塞いだりいろいろやってみるがどれもダメ。結局、最終兵器の耳栓登場で眠りにつく。

目が覚めると4:30。準備を始めたいところだが齋藤さんがまだ寝ているので二度寝。

5:00に目覚ましが鳴り起床。急いで荷物のパッキングを始める。ロビー集合の7:00の5分前に終わる。ふー危なかった。

KPの方に空港まで車で送ってもらう。外はまだ真っ暗だ。空港に着いてチェックインをすませる。真下さんも今回のツアーを終えて日本に帰るのだが、自分たちとは違うルートで帰国するとのこと。何でも、北京経由で40時間ぐらいかけて日本に帰るらしい。

「ワイルドナビの宮田さんは、ほんと少しでも安いルートを使おうとするんスよ」と真下さん。お疲れさまです…

「また地球のどこかで会いましょう」と真下さんとはここでお別れ。本当に真下さんがガイドで良かった。最初、ロープ忘れたとか、あまりに適当なところが不安だったけど、真下さんのおかげでいろいろのんびりできたし、今までとは違う価値観を少し手に入れる事ができた気がする。本当にありがとうございました。

乗り継ぎのためバンクーバに到着したものの、乗り継ぎまでかなり時間があり、齋藤さんとそれぞれ別々に時間を潰す。お土産を買おうと思ったのだが、あまりいいものが見つからない。ふと、真下さんから携帯食にともらったビーフジャーキーがまだ余っていることに気づく。いいや、それを会社へのお土産ということにしちゃおう。

2007年9月15日

2007/09/15(土)いよいよゴールのリトルサーモンへ

寝る前は暑かったのでシュラフを剥いだのだが朝はさすがに寒い。朝方雨が降ってテントがビショビショに。

6:30に目が覚めあと20分だけと二度寝。今日は起きてすぐにテント内の片付け。真下さんに声をかけられ朝食へ。

ベーグル、ウィンナー、ポテト、キャベツ炒め。クリームチーズがうまい。テントは湿ったまま片付けることに。あぁ今日で最後なのに。日本に帰ってからどこで干せばいいんだ…

「きのうは良く寝られましたか?」と真下さんに聞かれた。気づけば夜はぐっすり寝られるようになっていた。はじめはあんなにビビって寝られなかったのに。

「昨夜、銃声を聞きませんでしたか?」と真下さん。どうやら、隣のキャンプサイトに泊まったドイツ人がクマ除けにライフルを数発撃ったらしい。

「でもね、ここじゃ銃を撃つのは逆効果なんですよ」と真下さん。え?

どうやら、アラスカのクマは銃声を聞くとびっくりして逃げていくらしいのだが、カナダのユーコン川のあたりだと、9月になるとハンターが大勢やってくる、ということをクマも分かっていて、銃声がしたということは、獲物のおこぼれを頂戴できるかも?と考え、逆にクマが近寄って来てしまうらしい。

所変われば、ということで場所によっていろいろあるもんだ。何にしても、クマと遭遇しなくて良かった。


8:36出発。ツインクリークバイバイ。ゴール地点に遅れる訳にはいかないので、ガスが晴れる前に出発。出発してからずっと雨で写真は1枚も撮らず。動物も現れず。でもいいんです。ユーコンにはボーっとしに来たので。動物が出まいと多少雨が降ろうとも。

そしてゴールのリトルサーモンに到着。みんなで「いい旅だった」と握手し合う。齋藤さんも真下さんも「こんなできすぎの旅はない」と。次来たらがっかりすることもあるのかな。


3人でビールを飲む。真下さんに1本差し入れ。喜んでもらえて何より。ピックアップは13時なので余裕ありあり。旅の余韻を味わうにはちょうどよい。

帰り道、景色のよいスポット2カ所に止まる。あまりにスケールの大きい紅葉を見ながら、「こっちの人にとってはただの田舎の風景なのだろうか?」などと思う。


途中Kanoe Peopleに寄ってレンタルしたカヌーを返却し、預けていた荷物を受け取る。



ホテルに着いて久しぶりにシャワーを浴びる。鏡で見たら髪がフケだらけで驚く。やっぱり髪をシャンプーできるのはとても気持ちよい。途中2回川で洗ったけどシャンプーは使ってないので。

齋藤さんはちゃんと浴槽に湯を張って風呂に入っていた。自分もそうすれば良かったと少し後悔。きっと浴槽の底は泥だらけだったでしょう。

パッキングをある程度終えて、真下さんおすすめの中華レストランへ。ここで何とあの熊谷さんが合流。「水曜どうでしょう」で大泉洋とユーコンを下ったガイドさんだ。

TVの話をしたら「今度、札幌でディレクターさんたちと飲むんです」と言っていた。いろんな人とつながる仕事はうらやましい。

「こないだ日本に帰ってドラマを観たら、大泉さんがシリアスなキスシーンをしていて驚いた」とも言ってた。そりゃそうだ。

4人なのに真下さんはなぜか5人分のコースを頼む。えー、そんなに食べる人たちじゃないのに…

ユーコンゴールドビールを2本飲んだ。食事もうまいしビールもうまいなぁ。

食事を終えた後、熊谷さんに車でホテルまで送ってもらう。

ところが、お礼を言って部屋に戻った後に今回の旅の中で最大の事件が!何とレストランに持って行ったトートバッグがない!

急に3割ぐらい酔いが覚め、トートバッグをどこに忘れてきたのかを思い出そうとする。どう考えても、店の中か車の中のどちらかだ。トートバッグの中にはパスポートや財布など、大事なものがたくさん入っている。

とりあえず真下さんに相談し、レストランに電話してみる。とても興奮していて、という言い訳ができないほどに下手くそな英語であれこれ店員さんに聞いてみるが、どうやら店にはないらしい。

確かに、店を出た後に店員さんが熊谷さんの忘れ物を慌てて持って来たので、もし自分のバッグがあったら届けてくれていたはず。となると、熊谷さんの車の中か…

しかし、熊谷さんの携帯の番号が分からず、とりあえず自宅の留守電にメッセージを残す。車で30分ぐらいかかると言っていたから、すぐには連絡は来ないだろう…

とりあえず齋藤さんと二人でホテルの部屋で待つことに。その間、じっと部屋で待っていることができず、念のため店まで走っていって確認しようと部屋を飛び出す。

まだ十分にアルコールが体に残った状態でのマラソンはかなりきつい。

と、途中、見たことのある車が自分の側に止まる。熊谷さんの車だ!

どうやらホテルを飛び出してマラソンしているアジア人を見て、自分だと気づいてくれて車で追いかけてくれたらしい。あー助かった…

これで明日、日本に帰れる。

2007年9月14日

2007/09/14(金)ツインクリークへ

3:30にトイレへ。もう外はモヤで真っ白で星はまったく見えず。やっぱりオーロラは見られずじまいか…

7:00起床。今日は起こされずに済んだ。霜は降りていないが、かなり寒い。

朝食は昨日のうどんのスープの残りで作ったおじや。いもとハム。

テントの片付けには相変わらず時間がかかる。ガスが晴れるまでは出発できず、遅めの出発になる。

しもやけになったのか耳がとてもかゆい。ニット帽初登場。ただ、肝心の耳たぶが隠れず耳がイタ痒い。マフラーを持って来忘れたのが悔やまれる。

真下さんから「はじめの頃に比べたら、たくましい顔になりましたよ」と言われた。「水っぽくなくなったからでしょ」とは齋藤さん。水っぽいってどういうこと???

ビールが6本残っているので、久しぶりにお昼にビールを飲む。真下さんから「残ってしょうがないから飲んでるの?」ときわどい質問。いえいえ、今日は4本飲んで最終日に2本残しておくのです。

そしてキャンプサイト、ツインクリークに到着。


ギターを弾くのも今日が最後。




2007年9月13日

2007/09/13(水)劇的な天気の変化

いよいよフータリンカを離れる。1日中ゆっくりできたのはとてもよかった。がんばってカヌーを漕ぐだけの旅は求めていなかったし。


出発してすぐに天気が悪くなり雨が降り出す。持ってきたデジタル時計の天気予報はけっこう当たるもんだな。


お昼は左岸のうす暗いサイトに上がってハムとパンをナイフでちぎり食い。今回の旅の中で一番シンプルでワイルドなランチ。でも、なぜかうまい。ナイフでハムのでっかい固まりを切って食べる。木のテーブルにナイフを突き刺す。すべてが普段の食事、生活とは違う。いいな。

ずっと天気が悪かったが、キャンプサイトに着いたとたんに雨が止んで晴れ出した。劇的な天気の変わりっぷりで、3人とも変なテンションになる。
天気がよいので久しぶりに髪を洗ってみる。


齋藤さんにカメラを渡して何枚か撮ってもらう。日の光が気持ちよい。


あまりに気持ちのよい天気なので、旅の相棒のギターの写真も撮ってあげた。


ついでに今回日本から持って来た唯一の食料も。


そしてまたギターの練習。

ギターの色がいい感じに周りの自然に溶け込んでいる。

2007年9月12日

2007/09/12(水)フータリンカ延泊

1:30にトイレで外へ。星がすごくきれい。この数の星を見るのは久しぶり、それとも初めてか?プラネタリウム級かもしれない。残念ながらオーロラは今日もお預け。

目が覚めると7:00。テント内は5℃。寒い。朝食のために外へ。何と霜が降りており、辺り一面真っ白。外の気温は0℃!


朝食はパン、オムレツ(チーズ入り、うまい!)、サラダ、オレンジ/リンゴ。サラダを食べると冷たくてアイスを食べているようだ。1時間半ぐらいかけて朝食終了。ガスが晴れて青空が現れる。


日程に余裕があるので、ここで今回初めての延泊をすることに。テントを片付ける必要もないので、朝からのんびりして過ごす。


初めてシングルでカヌーに載る。風もなく静水なので楽。荷物もなくシングルで載ると、カヌーの動きがよく分かってとても楽しい。


齋藤さん曰く「1人でカヌーをさせてくれるのははじめてだ。普通のガイドは、目の届かないところに客が行くのを嫌がるからね」と。齋藤さんがガイドの真下さんから信頼されているから、僕もこれだけ自由にやらせてもらえてます。ありがたい。


今回は大ベテランの齋藤さんもいるし、自分にとってはガイドが2人居るようなもので、いろいろ楽しませてもらえるのでありがたい。ほんと贅沢な旅だ。


お昼頃、テスリン川の方からカヌーが3艇やって来た。次に裸の男2人が乗った1艇。どちらもドイツ人らしかった。キャンプサイトには寄らず、すごいスピードで下流に下っていった。


次に3艇やって来た。今度は日本人だ。クロンダイクのツアーの1行。ガイドは櫛田さん。4泊5日のツアーらしい。ツアー客の中で、1人で参加していた女性が居たのだが、何とカヌー初心者とのこと。かなりしんどそうだった。「もう2度とカヌーはやらない」なんて事を言っていた。えー、もったいないなぁ。

ガイドの櫛田さんからオーロラ情報をもらう。「昨日は10:30にオーロラ見ましたよ。オーロラ情報(予報)によるとあと3日はオーロラ出ませんよ」、と…

んーこれはつまり今回の旅行中にはもうオーロラが見られないということじゃないかー!なんか聞くんじゃなかったと少し複雑な思い。何も知らずに「今日は出ないかなぁ」と空を見上げている方がよかったのに。

いろいろなやり取りをしたのだが、1つ確実に言える事。ワイルドナビのツアーに申し込んでほんと良かった。真下さん、最高のガイドだよ。

今日もビールを飲みながらいろんな話をする。真下さんがアラスカに来るきっかけ、ガイドになった頃の話などなど。そして、真下さんおすすめの本を教えてもらう。稲見一良という小説家、そして「風の影」という本。日本に帰ったら早速読んでみよう。

2007年9月11日

2007/09/11(火)テスリン川からユーコン川へ

6時前に目が覚めトイレへ。寝る前は10℃以上あったが朝は6℃に。シュラフのファスナーをしっかり閉めて眠り直す。しかし、いろんな夢を見る。ほんと夢って自分に正直だな…


7時過ぎに齋藤さんに起こされテントの外へ。もやがかかって一面真っ白。カメラに納めようと電源入れるがすぐに切れてしまう。再生はできるので、レンズ周りがおかしいようだ。困った。

今日まで他のカヌーを見ていない。これは9月にしてもめずらしいことらしい。

齋藤さんは毎朝カミソリでヒゲを剃る。電気カミソリの「ヒヤッ」が嫌いらしい。「ヒヤっとしない電気カミソリ」「粉末ビール」が発明されたらいいなぁ、なんて話をする。真下さんは「風の見えるサングラス」が欲しいと言っていた。なるほど、人それぞれいろんなモノを思いつくもんだな。

だいぶペースが早く余裕があるので、午前中はゆっくりしてテントを干したりして過ごして13時過ぎに出発。焼きパスタはうまかった。真下さんのトマトソース最高!


天気も良いし今日の目的地まで距離が短いので、漕がずにただ流れていく。初めてカヌーの上で本(野分)を読んでみる。本当はずっとカヌーの上で本を読んでいたかったが、後ろで齋藤さんが漕いでいるのに自分だけ漕がない訳にもいかないので、たまに漕ぐ(漕いでるフリをする)。



本当に太陽が出ていると景色がきれい。昨日の天気が悪かった事もあり、今までの中で一番シャッターを押した気がする。

いよいよユーコン川と合流。緑色のテスリン川と青色のユーコン川。ごめんよテスリン、おれはユーコンの青い川の色の方が好きだ。


そして今日のキャンプサイト、フータリンカへ。自分の耳には、どうしても「風太梨花」に聞こえる。日本が恋しくなってきたのか?

齋藤さんとキャンプサイトの裏山へハイキングへ。


山の頂上へ登ると今まで下ってきたテスリン川とユーコン川が一望できた。年賀状の写真はこれで決まりか。最初、山に入るとき、クマが出ないかかなりビビっ ていたが、頂上まで登ってみたおかげで恐怖心が少しなくなったかも。今夜ちゃんとトイレに行けるかで効果が分かるでしょう。


久しぶりに薪割り。写真を真下さんに撮ってもらう。絶妙なタイミングで写真が撮れていて驚く。シャッターを切るタイミングはカモ打ちと同じだ、と言っていた。


齋藤さんからはアーチェリーの話を聞く。昔やっていたそうだ。ほんと、二人からいろんな話が聞けて飽きない。自分も将来そんなじいさんになれればいいのだが。

今朝からカメラのシャッターを切ろうとすると突然電源が切れる。寒さのせいかと思っていたが、ただの電池切れだったようだ。バッテリ容量のサインは変わっていないが、これはオキシライド電池の特性か?ま、次は戸惑うことないでしょ。

トイレにもだいぶ慣れた。そういえば、昨晩のサイトは中州だったので、クマが来なさそうで安心して寝られた。中州はすっきりしていて気持ちよかったな。

フータリンカに到着した時、すごい日差しで暖かく、川で泳ごうかと迷う。タイツを脱ぎかけた時、足にケガをしていることを思い出した。あー、これさえなければ絶対川の中にいたのに。「毎年ここで泳いでるんですよ」と言って真下さんは全裸で川の中に。うらやましい…

川を見ながらのんびりしているとモーターボートが近づいてきた。黒いゴミ袋とほうきを持って近づいてきた。どうやら、おそうじおじさんのようだ。さっき見つけた空き缶のゴミが隠されていた場所を教えてあげると、うれしそうに「オー、サンキュー」と。帰り際にガイドブックをくれた。しかも日本語版。翻訳したのは元KPの熊谷さんという女性。確か「水曜どうでしょう」で大泉洋と一緒にユーコンを下っていた人じゃないかな?

今日も川に向かってギターの練習。


調子に乗ってカヌーの上でギターを弾いてみる。

2007年9月10日

2007/09/10(月)また雨

7時起床。だんだんゆっくりと朝(7時)まで眠っていたいと思いはじめる。だんだん夜にも慣れてきたということか。でも、今日はトイレに1度もテントを出なかった。が、かなりがまんした…

朝食はパン。なぜか唇がひどく腫れていた。虫に刺されたのか?齋藤さんが「ビタミン不足では?」ということで、この日から毎食後にハイチオールCの顆粒をくれる。なんという備えだ。ありがたい。

またも自分一人片付けに手間取るものの、早めに出発。天気が悪く景色の発色が悪い。昼はMason's Landingでホットドッグ。シンプルだがうまかった。

午後はさらに天気が悪くなり雨が降り出す。少しの雨なら気持ちいい。

川面に雨が落ちてできる波紋がきれい。雨上がりの森の静けさもよい。鳥の声など、いろんな音がよく聴こえる。たまにはパドルを置いて会話もせずに、ただいろんな音を聴いていたい。本当に耳が安らぐ所だ。

齋藤さんおすすめの中州のキャンプサイトに上陸。真下さんはちょっと不満気だ。炊事場と川の高低差があって大変だからかな。


雨が降ったり止んだりなので、ビールをパッパと指で飛ばして雨が止むようにお祈りをする。今日から齋藤さんが真下さんにビールをお裾分けしだした。真下さんのガソリン(アルコール)切れを危惧してか?自分もこれからお裾分けしていこう。

雨が上がって少し日が射してくると、少しでも寒さを和らげようと日向に移動。地面が濡れているので立ってギターの練習。


夕食はパスタ。ミートソースがうまい。すっぱいトマトがよかった。

食後に食器を草で洗う。草の根に付いた土がクレンザー代わりで、草の根がたわし代わり。この旅に来てから教わった。


今日はかなりたくさんギターを弾いた。2時間は弾いたかな。川に向かってギターを弾くのはかなり気持ちよい。時間も何もかも頭の中から消えてなくなる。今回の旅で一番好きな時間だ。日本に帰ったら、ギターをバイクに積んで誰もいない川へ行って弾いてみたい。


今日のテントは、屋根からの冷気がすごい。雨で湿っているせいか?ここしばらく暖かかったが、今晩は冷えるのかな。

何日か前から齋藤さんに「薪割りやってみれば?」と誘われているが、ギターの方が楽しいのでずっとやってこなかったが、それが齋藤さんにとってはちょっとガッカリだったようだ。せっかくなので、明日はやってみようか。

今日は暗くなって二人が寝た後もギターを弾いていた。たいして曲はまだ弾けないけど、ポロンポロンと適当に音を出しているだけで頭の中が空っぽになる。


2007年9月9日

2007/09/09(日)昼からビール

7時起床。今日は起きてすぐにテント内を片付ける。できれば朝に、また川に向かってギターを弾きたい。

朝食はおじや、スクランブルエッグ、パン。自分ではたくさん食べたつもりだが、そうは思われていないよう。急いで片付けをして共同物資の運び込みを手伝おうとしたが、齋藤さんが全部積んじゃった。9時過ぎに自分も片付けが終わったが、みな準備OKということですぐ出発することに…あぁ朝のギターは今回は諦めた方がいいのか?

天気がよく、漕ぎ出すと暑くなりジャケットを脱ぐ。やっぱり天気がいいと色がよい。昼はラーメン。また昼からビールを飲み出す。


デジカメの予備にと持って来たフィルムカメラを真下さんに渡す。今回はツアーの参加者が2人だけなので、ガイドに自分の専属カメラマンまでお願いできた。なんとも贅沢な旅。

大きな岩を通り過ぎた後の右岸のサイトに泊まる。真下さんはごきげんだ。

左スネの傷がよくない。ばんそうこうから水が出てる。が、張り替えたのは失敗だった。さらに痛み出した。

今日は川のそばにテントを張ってみる。川の流れを聴いているいるととても気持ちがよい。


そして日記を書いていて1つ発見。昼という漢字は、何となくペンギンに似ている。

2007年9月8日

2007/09/08(土)初の大

夜中の1:30ごろトイレで外に出てみると星がすごくきれい。残念ながらオーロラは見られず。こっちではオーロラのことをノーザンライツと言うらしい。北の光という意味だと分かっていても、頭の中では「残業しない(ノー残)光」のイメージがどうしても湧いてしまう。病んでるな、自分の頭。

朝は7時起床。昨晩の残りご飯でおじや。うまい。

やっぱり朝の片付けが自分だけ遅く、共同物資の積み込みのお手伝いが今日もできなかった。ごめんなさい、明日は朝起きた時に身の回りの片付けを済ませておきます。

今回のツアーで初めてのトイレ(大)。トイレットペーパーとスコップを持っていざブッシュへ。

途中、クマが出てこないかビビってキョロキョロしていたら、倒木を乗り越える時に足を踏み外しスネを強打。構わずトイレ場所をさがしてスコップで穴を掘る。結局、怖くてブッシュの奥までは入っていけず、ブッシュに入ってすぐの所で無事数日分の量を出し終え、みんなの元へ帰る。帰った途端、足がひどく痛み出し、マキロン/バンドエイドで処置。

そして出発。今日はあまり天気がよくなく、しかも寒い。天気が悪いと景色の発色がよくないのでがっかり。まぁ9泊10日のうち、こんな日もそりゃあるでしょう。


だいぶ長く漕いだ後、14時頃にかなり古いキャビンのある所でラーメンを食べる。ハムとタマネギ、アサリをバター味で。これが何ともシンプルだがうまい。

その後少し下り、14:30頃に広いキャンプサイトに上陸。ここはかなり広くて薪も大量にあり、川へも近いので炊事がやりやすく、みな満足。


テントを張って毎日恒例のギターの練習。なぜか齋藤さんは僕の毎日の練習姿をカメラに納めているので、僕に「ハイ、ギターの練習!」と声をかけてくれる。何だかとてもうれしい。


今日はだいぶ練習した。食前だけでなく、食後にもやったし。左手の指はだいぶヒリヒリ痛くなってきたが、ほんの少しだけど夜空のムコウが弾けるようになりだして満足。

夜ごはんは野菜炒め、みそ汁。ふだん食べないくらい、たくさん食べた(食べさせられた)。

真下さんからクマの話を聞く。道は動物のために空けておいて、テントを張ってはいけない。カヌーは陸に上げた後にひっくり返さない、ひっくり返しておくとクマの好奇心でバサっとやられてしまう。クマが来てもテントの中でぐっすり寝てればOK。テントには興味なし。まず食物に突進してくるらしい。そして、クマはなぜか川沿いを歩く時は、川下から川上に向かって歩くと決まっているらしい。

いくらクマの知識を手に入れても、まだまだ怖い…

2007年9月7日

2007/09/07(金)鏡のような川面


6時起床。まだうす暗い。齋藤さんがおこしてくれたたき火にあたる。7時にコーヒーを飲んで8時に朝食。その後、お昼のサンドウィッチづくり。

食後にギターを弾こうと思っていたが、片付けに時間がかかり10時の出発時刻になってしまった。

昨日に比べ天気が良くなり、景色の色が楽しめるようになった。風がなく、静水のところでは川面が鏡のようになり、とてもきれい。


途中、川を泳いで渡る2頭の鹿を齋藤さんが発見。


この先いろんな動物に遭遇するのかなと楽しみが湧く反面、クマには遇いたくないなと少しビビる。

今日もキャンプサイトに着いたらギターの練習。

2007年9月6日

2007/09/06(木)9泊10日のカヌーツーリングへ出発

いよいよ出発の日。ホテルを10時に出て酒屋でビールを調達する。500mlのロング缶を24本(コカニー18本、ユーコンゴールド6本)購入。後でこの中途半端な数に、毎日悩まされることに(1日2本飲むか3本飲むかで)。


Kanoe PeopleのスタッフにJohnson's Crossingの橋の下まで車で送ってもらう。今回、9泊10日で約300km下るのだが、何とこのJohonson's Crossingの橋以外、向こう300kmに橋はないらしい。川の近くに道もないので、完全に川の外の世界とは隔離されるのか。

橋の下で降ろされた後に、ガイドの真下さんが「あぃやー、ロープ忘れた」と叫ぶ。ん?どういうこと?どうやら荷物をカヌーにくくりつけるロープを忘れたとのこと。えー、どうするの???


齋藤さんが持って来た予備のロープで何とか荷物を積めた。さすが経験豊かだな。自分はロープ1つも持ってないし。どっちがガイドか分からなくなる…

2人によると、どうやら自分は異様に荷物が少ないらしい。えーあんなに荷物重くて辛かったのに。ちゃんとテントもシュラフも持って来たのになぁ。他の人とは何が違うんだろう?気になるなー。

出発前に、丸焼きチキンを手でちぎり食いという、かんたんなランチを済ませる。当然、ビールも飲む。これで早くも1本消費。

そしてカヌーに乗り込む。素人同然の自分は当然前の席に乗る。カヌーに乗るのはもう3年ぶりぐらいだろうか。まぁ何とかなるでしょう。

シングルパドルを使うのは今回が初めてだったので、最初戸惑うものの、だんだんと慣れてくる。しかし残念ながら天気が悪く景色はあまり楽しめない。でも全然気にしない。9泊10日もあれば、晴れる日も雨の日もあるでしょう。


そして2時間ほど漕いだところでキャンプサイトに到着。早速、買ったばかりのテントを張る。


食事の後、早めにテントに入って寝ようとするが、なかなか寝られない。寝てる間にトイレのためにテントから出たくないので、しっかり出しておいたつもりだったが全然効果なし。寒いし汗かかないし、ビールたくさん飲んでるし…

# ちなみに、トイレといってもいわゆるトイレがある訳ではありません。外で「する」だけです

はじめて暗闇の中で用を足すのはかなり怖い。トイレから帰ったあとも、しばらく興奮して寝られない。すると、遠くの方から狼の遠吠えが聞こえてくる。小動物がガサガサと歩きまわっている音がする。うわぁやっぱり大自然の中に来ちゃったんだなぁ、ということを実感する。

初日はびくびくしてほとんど眠れずに朝を迎えた。